進化した次世代型ビタミンC誘導体(APPS:アプレシエ)

 

ビタミンC誘導体は、化粧品としては歴史が古いものですが、ここ数年美容クリニックの間でも急激に広まってきました。通常ビタミンCは不安定で、すぐに酸化されてしまいます。肌に塗っても効果を発揮できず活性が無くなってしまっては意味がありません。そこでリン酸やグルコースや脂質等をつけた安定型のビタミンC誘導体がつくられ、お肌に存在する酵素によりビタミンCに変換させるというアイデアが生まれました。ビタミンCをいかにお肌の深部まで長時間、大量に、安定供給させるか。これが新しい次世代型ビタミンC誘導体の開発ポイントです。

テキスト ボックス: 表皮テキスト ボックス:  真皮テキスト ボックス: フォスファダーゼ従来のビタミンCの欠点は、刺激がでたり、肌に塗るとつっぱり感があったり、場合によっては強いべたつきを感じるという点です。今回新しく開発された次世代型ビタミンC誘導体は、そんな悩みを解決してくれます。そして、驚くほどお肌のぷるぷるさらさらを実感できるものになっています。実はこの誘導体10年以上も研究されてきて、ようやく昨年実用化されたものです。一番の特徴は、従来よりも10倍から100倍以上も皮膚に浸透し、イオン導入しないと届かないといわれていた真皮まで到達してしまうというものです(図1)。その理由は、パルミチン酸という脂質を従来のリン酸型ビタミンCに結合させたことにより、皮膚内部への浸透性をより強化できたのです。このためコラーゲン合成を今まで以上に促進し、従来の誘導体では効果が表れなかったシミ、しわの改善に大きな効果が発揮できるようになりました(図2)。また、細胞膜の成分であるリン脂質構造にちかい形をしているため、細胞への浸透性が高まり、細胞内で発生する大量の活性酸素を消去してくれるのです(3)。 ビタミンCの仲間で最も新しくて力のあるAPPS。期待が持てそうです。